天の橋立臨海学舎
<天の橋立>
日本三景の一つとして有名な天の橋立は、宮津市府中の江尻から西南に
向かって突出する延長3kmの砂嘴で、その幅は広い所で110m、狭い所は
わずか37mである。紺碧の海面に直線を描くこの砂嘴は、美しい磯馴松にお
おわれ、いわゆる白砂青松の風光美を呈し、古典的な風景美の典型として世
に喧伝された。
<日程>
日程表を見ると、天王寺より天の橋立まで6時間30分要している。東京を往
復しても5時間しかかからない現在からは、気の遠くなる時間である。しかもバ
スで、補助席を使っての旅は疲れも倍増するが、当時は我慢できたものだ。
池田から亀岡に抜け、綾部から舞鶴に行くルートを採っているが、今なら舞鶴
道でスイスイと行くことができ、隔世の感がある。能勢の山奥の地道を、前のバ
スがもうもうと白い砂ぼこりをたてて走っていたのを覚えている。
車中ではビニール袋に入ったおやつが出たが、皆が早々と食べてしまったの
に、私はとことん我慢して着く頃にまだ持っていたので、阪下君にお褒めにあず
かったものである。
ようやく宮津に到着して、成相寺、股のぞきで有名な傘松公園を見学した後、
天の橋立の中を3km歩いて旅館に入ったが、大変疲れた記憶がある。傘松公園
からは美しく見えていた天の橋立も、中を歩いたらしんどいと思ったものである。
下の写真は平成12年11月、38年ぶりに天の橋立を訪れたときに、このことを
思い出して撮った2枚である。